走行音が大きなプラレール。調べてみたところ、モーターのピニオンギアが割れているようです。今回はモーターピニオンギア割れ修理の方法を紹介します。
今回修理するのはE501系のプラレール。サウンド機構がついており、独特なドレミファインバーターの音を楽しむことができます。実は、動力台車が元々のものとは違う2スピード仕様です。修理方法自体に変わりはないのでこちらを使って解説します。
注意:分解を伴う修理は改造行為です。自己責任で行ってください。
モーターのピニオンギア割れとは
モーターの回転軸についているピニオンギアが割れ、動力がうまく伝えられず、異音が発生している状態です。修理にはモーターボックスの分解が必要になります。はんだごてを使う作業が必要なため、少々手間がかかります。
主な症状
- ガリガリ、バリバリと異音がする。
- スイッチをオンにして車輪を抑えるとジジジ…と音がする。
- 走行中の振動が大きい。
- 坂を上ることができない。
- 何両か車両をつなげると走ることができない。
車軸のピニオンギア割れと異なり、処置をしなくても走行できることが多いです。しかし、そのまま放置しておくと亀裂が広がり、ギアが空回りして走れなくなってしまいます。
修理手順
①台車の裏側のネジを外し、モーターボックスを取り出します。
②モーターボックス上部の封印をカッターナイフ等を使ってはがします。
モーターボックスは簡単に分解できないように部品が接着剤でとめられ、封印されています。この封印をはがすにはカッターナイフ等を部品の隙間に差し込み、接着剤を削りとっていくしか方法はありません。少々根気のいる作業です。
③接着剤がはがせたら、突起部分を折らないように封印を外します。
④はんだを除去するため、はんだごてとはんだ吸収線を準備します。
④モーターボックス上部のはんだを除去します。
吸収線をはんだ付け部分にあてがい、コテで温めるとはんだを除去できます。
⑤ネジと2か所のツメを外し、モーターボックスを開きます。
このとき、ギア類が飛び出さないようにそっとモーターボックスをひらきます。スイッチをオン側にしておくとバネのついたギアが引っ込んだ状態になるので、飛び散るリスクを抑えられます。多くのギアが入っているので後で組み立てられるように写真をとっておくといいでしょう。
⑥モーターを取り外し、ギアを交換します。
割れたギアはペンチなどで取り外します。新しいギアは8T(8枚歯)のものを用意し、小型のハンマーなどを使って回転軸に打ち込みます。
⑦ギアの清掃、グリスアップを行い、各種部品をもとの位置にもどします。
モーターボックスを閉じてしまう前に、ギアの清掃とグリスアップを行うとよいでしょう。グリスはミニ四駆のものを使っています。
⑧モーターボックスを組み立て、モーター端子にはんだ付けをします。
バネの位置や金属のおもりの位置に注意し、モーターボックスを組み立てます。少々コツがいります。ギアの位置がボックスの穴にかみ合うよう、楊枝などでつついて微調整しながら組み立てます。
組み立てた後、金具とモーター端子部分をはんだ付けします。
⑨分解時と逆の手順で組み立てて修理完了です。
交換用部品の入手について
モーターの8Tピニオンギアはミニ四駆のものが使える場合があります。
プラレール用のピニオンギアを販売してくれる「ねがもショップ」さんでも入手可能です。
また、今回の修理と同じ手順でモーター交換も可能です。
モーターは模型屋さん等で入手できます。ミニ四駆用のモーターに交換することも可能です。
まとめ
モーターのピニオンギア交換ははんだごでが必要であったり、細かい作業も多いので多少手間がかかります。修理をしなくても、異音があるものの走行には問題ない場合もあります。
修理される方は十分に注意しながら作業を進めましょう。
くれぐれも修理は自己責任で行ってください。
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